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2006年06月17日

●メルズーガの洪水(3)

先日仕事の途中ではありますが、ようやくメルズーガに出かける事ができました。
電話で聞いても「大丈夫大丈夫!みんな元気にやってるよ〜!」なんていう具合だったので、まぁそうなのだろうと思っていたら!事態は思っていたよりも大変だったようです。
あまり大した事のない時に大げさに騒ぎ、大した時にあまり大げさに騒がないところが少々ナゾのモロッコ人。今回もやっぱりそのパターンでした。

あまり騒がないので大丈夫なのだろうと思っていたのですが、いつも仕事で使っているオーベルジュ「Cafe du Sud」も、新しく建て増しした部分は無傷であったものの、古い建物の部分は全壊状態だったのでした。
その他「Ras Elg Chebbi」といわれるエルフード寄りの地域のオーベルジュには全壊、もしくは半壊のところがとても多かったようです。砂漠のほとりの唯一の4つ星ホテルであったリアド・マリアも、門を残して跡形もなく消え去っていたので本当に驚きました。
自然の力は本当に予想できないものですね。

今回の洪水は、今までも大雨が降ると川になっていた部分に砂丘が前進してしまい、流れが妨げられる形になってしまっていた事が原因だったようです。「砂丘が溶けた」というのは、この事だったのでしょう。
普通に流れるべきところで水の流れが塞き止められ、そこが決壊することによって勢いを増し、オーベルジュや民家を襲う事になってしまったのだそうです。

また、雨が降っていたのは、このRas Erg Chebbi、Hassilbiyadのエリアのみで、メルズーガ村の方はほとんど何も降っていなかったんだそうです。今回被害が軽く済んだのは、この雨が降っていたエリアの人々が、もうすぐ水がそっちに流れて行くぞという事を携帯電話等で連絡することができたからなんだという事で、連絡網のある事、通信設備のある事の重要さを感じさせられた話題でした。

残念ながら今回村の方まで出向いて確認する時間は持てませんでしたが、現在もテント生活を強いられている人々は、持ち物の全てを流されてしまったので、洋服から日々の食べ物まで、とにかく生活に必要なものは何であってもあれば助かる、という状態のようです。
ですので、もしもこれからモロッコを訪ねる予定の方がいらっしゃれば、古着や使わない食器等、持って来ていただけるといいかもしれません。ただ、これらのものを郵送していただくにあたっては、こちらで高額な税金がかけられてしまう可能性がありますのでおすすめいたしません。

また、募金について村人の意見を聞いたところ、「やるなら援助グループみたいなモロッコの団体に送るのではなくて、自分でやりなさい。でなければやらない方がいい。援助グループ(アソシエーション)なんて、泥棒な事が多いから」という事でした。
私もぜひ今すぐにでも募金でも募った方がいいのかなぁと思う気持ちもありますが、いただいたお金をどのように平等に分配するのかというところにおいて問題があるように思えてなりませんので、何か良い方法を思いつくまで、モロッコにいらっしゃる予定のある皆様に洋服や靴等、不要なものでもかまわないので持って来ていただく、という形でスタートしようかと思います。
ご予定のある方、まよいかたオリジナル砂漠ツアーにご参加のお客様の中でお持ちいただいても良いという方は、ワルザザードの事務所にお寄せいただけると幸いです。

もっとも、今週末には国王陛下がさっそく被災地を訪問なさり、壊れたオーベルジュや民家の再建プロジェクトを早々にスタートさせるのだという事で、エルフードの化石工場で、除幕式用の大理石の式台が作られていました。王様の動きの早さには本当に敬服です。
その後の動きがかなりニブいモロッコではありますが、できるだけ早く、特に農業や、砂療法にやってくるモロッコ人を迎え入れる事で生計をたてていたような一般家庭の皆さんが、そのささやかな幸せのつまった生活のリズムを取り戻す事ができるように願わずにはいられません。

さて、暗い話題ばかりでは寂しいので、一つこの洪水で驚いた事もご報告してしまいましょう。
まだまだ巨大な水たまりの残るメルズーガ。
ほとりまで様子を覗きに出かけた私が見つけたのは一体なんだと思います?!
まさかそんなものを砂漠で見かけるなんて思ってもみなかった驚きのシロモノを発見いたしました!私はこれは、世紀の発見かと一瞬ワクワクしてしまったのですが、モロッコ人の「これなら知ってる」の答えにガックリしてしまいました。
でも写真を見ていただいたら、きっと驚いていただけるんではないでしょうか。
答えは次のブログにて!

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コメント

yama-san、お疲れ様です。何だろう、そのシロモノは・・・時々砂漠にフラミンゴなんて聞きますけどそれでしょうか?私はメルズーガに時々できる湖のようなものすら見たことがないのですが。次回の答えに期待!
先日協力隊員の方が募った在モロッコ日本人の方々の募金で、被災した子供たちへ物資を届けることができました。モロッコだけに直接手渡しすることに意味があることを感じました。

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