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2006年05月11日

●ケラア・デ・ムグーナのバラ祭り

ダマスクローズ

5月の5、6、7で開かれた今年のケラアのバラ祭り。
お祭りそのものは別にわざわざ訪ねないともったいない!というほどのイベントではないんですが、この時期のケラアの街は、車で通りすぎるだけでもさわやかなバラの香りが鼻をかすめてくるくらい!
この頃のお楽しみは、なんといってもこれでしょう。

路肩でバラの花の首飾りを売っている少年から車の芳香剤代わりに1本買うと、車内は本当に「う〜ん!いいにおい!」と、思わず深呼吸したくなってしまうほどのさわやかさです。砂漠への旅の間に、バックミラーの所につるした首飾りはモロッコの強力な太陽の下、すぐに乾燥してしまうので、旅の終わりにはすっかりドライローズのできあがり。
鮮やかなピンク色とともに、「バラの花ってこんな香りがするものもあるんだ」という思い出も閉じ込められるので、自分用のお土産におすすめの1品です。

さて、このケラアで作られているバラは、「ダマスク」と言われる種類。
モロッコの他にはブルガリアとトルコが主な産地で、5トンの花からたった1kgしか取る事のできない香水用のエッセンシャルオイルを作るために生産され、香料商を通して買われたオイルは、やがて大ブランドの香水の香りの一つとして我々のところにやってきます。
例えばシャネルの「No.5」や、ディオールの「ポワゾン」などには、モロッコのダマスクローズのエッセンシャルオイルが、その300を越えるという香りの要素の一つとしてではありますが、選ばれているんだそうですよ。

本来の「ローズウォーター」は、このはなびらを蒸気で蒸留して出て来た水の事。
このできたてのローズウォーターは、花そのものの持つ香りよりも甘く、ほんのりはちみつのようなにおいがします。
植物のエキスを吸い込んで出て来たこの水こそ、バラが持つ美肌効果を持った化粧水として使えるクオリティーのもので、市販されているローズウォーターは、ほとんどが香料を足して作っているものであるのだそうです。
(その香料にしても、安くないものだそうですが)

ところがワタクシ、その真実を知った後でもやっぱり好みの香りなのは、このダマスクローズ本来の香りをよりクリアに再現した、「香料追加」モノの方。バラの花効果は気になるものの、私にはスイートすぎる本物のローズウォーターの香りは、鼻のすぐそこでにおわれるにはちょっと…、なんですよね。

美肌にこだわりたい時には本物で。
リフレッシュしたい時には香料追加モノの方で…なんて具合に、いかに「その時の自分が気持ちイイ」と思えるかという所にこそこだわって使ってみたいと思った今年のお祭りでした。

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コメント

ダマスクローズ。その香りをたきこめたらどんなに幸せでしょう!梅雨時を想わせるじっとりしたお天気続きの首都圏ですが”バラの花の山”の写真を見て鬱陶しい気分も飛んでしまいました。待望の写真もUP
され、ブログを見る楽しみが増えました。

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