旅の情報編03:土産屋の真実?!
お土産をめぐるトラブルを避けるために 土産屋、ぼりの手口


 
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ツーリストプライス脱却への道

ここで負けてなるものか!
そんな気合いでどこに行っても値段交渉、がんばってしまうものですよね。
私たちは定価販売に慣れているので交渉はあまり得意ではないはずなのに、なぜかモロッコ人が相手となると10円を巡って戦いを仕掛けてしまう・・・。
そのうえ、モロッコ人の付けてくる値段は全部ぼりぼりで、終値がついて支払う段になってもまだ「終わった、ということはつまりぼられた、ということか」といつまでも不安がつきまとい、挙げ句の果てにAさんの終値と自分のそれとが10円ちがうというだけで、買い物の喜びはたちまち「やられた」という敗北感に取って代わってしまう・・・。
たとえば日本で、原価2、30円といわれる口紅を2000円とか3000円で買わされてもぼられたなんて思わないくせに、なんとも不思議な気がします。

この値段交渉、私も今でこそかなり粘りますが、初めて行った時の買い物リストをみるとそれは物凄い数字がならんでいるので実はとってもはずかしいのでした。
えらそうなことは言えたもんじゃありません。
ただそのように痛いめにあった過去を振り返って考えると、ツーリストプライス脱却への最短距離、それは実はぼられることだったのではないかと思うのです。
やられた!をくりかえしているうちに、やがてしみついてくる交渉のこつ。
このこつは一度身についてしまえば、基本的に世界中どこに行ってもそうそう変わるものでもありません。(私など今では日本でもバーゲン品でさえ値段交渉してしまうつわものになってしまいました(笑))

交渉のこつを私なりに表現してみれば、相手も商売だということを忘れないで値下げをたのむこと。
おまえがぼろうとしているから私は値下げを要求する!ビタ一文おまえにはぼらせないぞ!...という勢いではなくて、私もこれほしいけど、あなただって稼ぎたいでしょ?と、まあお互いにとって都合のいい値段に落ち着かせようと話し合い、「勉強」しあう思いやり?の過程が値段交渉かもしれません。

仮にぼられてしまっても、おやじのにやけた顔の後ろには、ちょっぴり豪華なディナーに喜ぶ家族や、ちいさなお土産を買ってきてくれたお父さんにはしゃぐ子供の姿の一つも想像してみれば、まあいいか!と思えてきてしまうもの。
旅人のみなさん、どうかそんなにいらいらしないで旅をして!
初めてはツーリスト価格、そしておまけ価格、そして地元の人間の価格へと昇格しつつ、だんだんとその街の暮らしに溶け込んでいくのを感じる。そこでまたその街のちがった姿が見えてくる。
時間がないからそれは無理、とは思わずに、そんな楽しみ方はダメですか?
 
  次第にしみこむ「地元プライス」
ところで問題の「おまけ価格」は最初からするものじゃない、と思ってるモロッコ人は圧倒的。「一回目、二回目、三回目、とだんだん安くしてくってのがつきあいってもんだよ」
無言で選んで無言で買っていく生活になれてしまった私達が久しく忘れてしまっているこの、「おつきあい」の感覚。いきなり行って、いきなり負けろ、とは、そうは問屋がおろさない。多少の「ぼり」、これはいちげんさんには、もうしかたのないことなのです。

2度目のメルズーガに出かけた時にはこんなことも。
そこそこ料金を知ってるものだから、「---DHじゃだめ?前のところはもっと安かったよ」というと「そこはうちとは目的地までの距離が違うしね。」結局値下げには至らず、そうかと納得して出かけた翌日、いざメルズーガをたつときになって、「次きた時はもっと安くしてあげるよ!」
ツーリストにはにわかには信じられないセリフなのですが、このセリフは大概本当で、次に行くと「よくきたね!」と突然安くなってみたり、また元の価格に戻ったり。
自分に余裕がある時はおまけもできるけれど、余裕がなければきちんともらう。そのうちにお互いの関係はプラスマイナスゼロになっていく…。

モロッコ人のおつきあいは、なんでもそんなふうにロングタームで動いているのです。
ところでお買い物にもっとも適した時期があるとしたら、それはきっとラマダン(断食月)の季節。
この時期は聖なる月とされているので、特にこの時期、悪いことはしないようにみな頑張っています。普段はぼりぼりの土産屋までぼり率が下がってしまう(少なくとも私の場合そうでしたが)ので驚きであると同じに、どこかほほえましい。 やっぱり悪いと思ってやっているのかと、密かに笑いがこみあげてしまいます。

もっとも、この月のあいだ、モロッコでは夕方にラマダン独特の食事を準備しなくてはならず、土産屋も現金収入を得ることに結構必死になってます。ですから逆に、ぼり率が高くなっている人も。
もっとも、そんな事情も考えて、この時期ばかりはついついモロッコ人におまけをしてあげてしまう私なのでした。
 
お土産をめぐるトラブルを避けるために 土産屋、ぼりの手口

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